ラグビーワールドカップ(W杯)2023年フランス大会が9月8日に開幕します。
日本代表の登録メンバー選手は33名のうち、初めて選出された選手は19名です。
その中で、「年齢的にもラストチャンス」と言われた垣永真之介選手への期待が高まっています。
東福岡高校での花園2回優勝から早稲田大学でラグビー蹴球部主将を務めた垣永真之介選手が、多くの失敗やケガを乗り越えて、31歳にして初めてワールドカップ日本代表の座をつかみ取りました。
ワールドカップ勝利へ挑む闘いの中で、垣永真之介選手がどのようなプレーと雄叫びを見せ感動させてくれるでしょうか。
垣永真之介選手の華麗なるラグビー人生の経歴などについて解説します。
垣永真之介選手の経歴について
垣永真之介選手は、1991年12月19日生まれ、福岡県福岡市出身です。
身長180cm、体重115kg、左利きです。
幼稚園生のときに太り過ぎていたため、ダイエットのためにラグビーを始めました。
垣永真之介選手は、ラグビースクールに通いながら、小学校3年生でソフトボールも始めました。
中学校の部活では野球部に入部を希望していましたが、既に周囲からラグビーの才能を見出されていたため、ラグビーに専念することを決めたそうです。
垣永真之介選手は、ラグビーの名門東福岡高等学校でキャプテンを務め、花園(全国高校ラグビー大会)に3回出場し、2回優勝の全国制覇を果たしました。
高校2年生(2008年)のときに、半年間ニュージーランドのSt Bede’s Collegeにラグビー留学しています。
高校3年生(2009年度)で高校日本代表に選出されました。
早稲田大学ラグビー蹴球部でも主将として、チームを大学選手権準優勝に導きました。
大学卒業後はジャパンラグビーリーグワン所属の東京サントリーサンゴリアスでプロップ(PR)として活躍、ムードメーカーとしてチームを牽引しています。
『カッキー』『カキ』『ノスケ』の愛称で親しまれています。
バイク愛好家である垣永真之介選手の愛車はハーレーダビットソンで、『Kakky motorcycle club』というブランド名でTシャツやトートバッグなどのグッズ販売を手掛けています。
垣永真之介選手のワールドカップ初出場までの道のりを解説
【東福岡高等学校ラグビーフットボール部】
1955年創部。
全国高等学校ラグビーフットボール大会に33回出場経験を持ち、優勝7回、準優勝3回。
全国屈指のラグビー強豪校で、全国から有力選手が集まります。
東福岡高校の部室やミーティングルーム、ウエイトトレーニングルーム等は塵ひとつ落ちていないほど綺麗で、用具も大切に手入れされ、スパイクもピカピカに磨かれていることから、日常生活からの心がけが見て取れるそうです。
人が見ていないところで地道な行動ができるという、人間力の積み重ねの賜物が、東福岡を本当に強くしていると言われてます。
東福岡高校は、ラグビー留学プログラムに実績のある、ニュージーランドのセント・ビーヅ・カレッジ(St Bede’s College)と姉妹校として提携しています。
垣永真之介選手は2008年に半年間ニュージーランドにラグビー留学しています。
世界各国の代表選手には、セント・ビーヅ・カレッジの留学プログラムを修了した選手が多く活躍しており、2021年まで日本代表のキャプテンを務めたリーチ・マイケル選手は、セント・ビーヅ・カレッジから日本に留学して日本チームの躍進に貢献しています。
【早稲田大学ラグビー蹴球部】
1918年創部。
部訓「緊張・創造・継承」。
関東大学ラグビー対抗戦上位グループ(Aグループ)に所属し、優勝回数は上位グループ最多の23回を誇る強豪チームです。
2005年度の日本選手権では、トップリーグ4位のトヨタ自動車を破り、日本選手権で初めて大学チームがトップリーグのチームを破る快挙を成し遂げました。
エンジと黒の横縞のジャージは、通称「アカクロ」と呼ばれています。
日本代表に多くの選手を送り出し、戦術理論に多大な影響を及ぼしてきました。
垣永真之介選手は早稲田大学ラグビー蹴球部で、常にアカクロの3番を身にまとい、プロップ(PR)として活躍しました。
抜群の突破力と協力スクラムで、東福岡高校では『ヒガシの3番』と呼ばれていた垣永真之介選手は、大学では『早稲田の3番』と呼ばれるようになりました。
4年生で主将に就任し、3年ぶりの大学選手権決勝進出を果たしたものの、帝京大学に惜敗しましたが、準優勝を獲得しています。
9/8 開幕ラグビーW杯仏大会
日本代表に早大OB 5名を選出垣永真之介選、小倉順平、齋藤直人、下川甲嗣、長田智希
初戦は9月10日、日本時間20:00よりチリと対戦@waseda_rugby#早稲田大学 #早稲田ラグビー https://t.co/c8EV0Jva25
— 早稲田大学競技スポーツセンター (@wasedau_sports) August 29, 2023
【東京サントリーサンゴリアス】
1980年創部。
ジャパンラグビーリーグワンに所属する強豪チームで、ラグビーワールドカップ(W杯)2023年フランス大会の日本代表メンバーには7名の選手が選出されています。
- 垣永真之介選手(プロップPR)12Caps
- 堀越康介選手(フッカーHO)7Caps
- 齋藤直人選手(スクラムハーフSH)15Caps
- 流大選手(スクラムハーフSH)34Caps
- 中村亮土選手(センターCTB)35Caps
- 下川甲嗣選手(フランカーFL)2Caps
- 松島幸太朗選手(フルバックFB/ウィングWTB)51Caps
キャップ(Cap)の数値は、選手が国の代表に選ばれて、テストマッチ(国同士の試合)に出場した回数を意味します。数値が大きいほど国際試合の経験が豊富であることを表すため、チームの合計キャップ数が大きいほど、チームの強さを示す尺度として使われます。
前日本代表ヘッドコーチのエディ・ジョーンズ氏は、総キャップ数を意識したチームを編成を行っていました。
1982年関東社会人リーグ1部に昇格し、1995年全国社会人大会に初優勝、日本選手権でも初優勝を果たしています。
2003年トップリーグに参加し、2007年トップリーグ『マイクロソフトカップ』で初優勝しました。
2022年ジャパンラグビーリーグワン1部レギュラーシリーズで1位を獲得しています。
チーム名の由来は、サントリーの「サン」、太陽の「SUN」と巨人の「Goliath」
垣永真之介選手のポジションはスクラム最前列のプロップ(PR)で、フォワード(FW)一体となって相手を押すプレーで力を発揮します。
また、垣永真之介選手は、力強くボールを持ち運ぶプレーや激しいタックルなど、攻守ともに豊富な運動量も持ち味です。
垣永真之介選手はラストチャンスに歓喜の雄叫びをあげられるか
垣永真之介選手は、日本代表では2014年11月のジョージア戦で初キャップを獲得しましたが、ケガなどで代表には定着できず、2015年ワールドカップイングランド大会、2019年ワールドカップ日本大会と、いずれも日本代表入りを逃しています。
垣永真之介選手は現在31歳です。
垣永真之介選手自身は今回が最後にして最大のチャンスと捉えているようで、日本代表選手が発表される前には
年齢的にも最後のチャンス。
しっかりメンバーに選ばれるように頑張りたい。
現実的に手の届くところにあるので、あとは結果を残せるように頑張る
と力強く語っていました。
出典:Sponichi Annex <https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2023/06/19/kiji/>
日本代表選手の発表を受け、ワールドカップ初出場が決定した垣永真之介選手は、
日本代表メンバーに選出されて大変光栄にうれしく思います。
チームの勝利に貢献できるよう全力で頑張ります。
応援よろしくお願いします!
とコメントしています。
代表選手インタビュー動画で垣永真之介選手は、
スクラムとラインアウトはしっかりやっていきたい。
その中でもジャッカル・ボールに絡むプレーをしっかりトライしていきたいと思います。
優勝を賭けているので、優勝目指して頑張ります。
本当に一人一人の役割というか完璧に遂行して勝利につなげられるものだと思うので、僕に与えられた仕事をしっかり遂行していきたいと思います。
と意気込みを新たに、優勝への挑戦を表明してくれました。
出典:NHK NEWS WEB <https://www3.nhk.or.jp/news/html/>
垣永真之介選手は試合中にしばしば雄叫びをあげることで知られています。
あれは『元気出そう!』とか『ここが勝負どころです!』というメッセージです。
常に『ここが勝負どころ』と言っているかもしれないです(笑)
雄叫びをあげても、メンバーからの反応が返ってくることはあまりありません。
あるとき、試合中に終始凄く静かなときがあって、その試合で負けてしまったんです。
その時に1人くらいは叫んでいる選手がいてもいいのかなと思い、ひとつの役割として雄叫びをやるようになりました。
自分がキツい時に、自分を鼓舞する意味でも声を出すようにしています。
と試合中の思いを熱く語っています。
出典:東京サントリーサンゴリアスHPインタビュー 2015年3月4日
垣永真之介選手がラストチャンスのワールドカップで活躍し、勝利に歓喜の雄叫びをあげる日が楽しみです!
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— 日テレスポーツ (@ntv_sports_jp) September 3, 2023
垣永真之介選手についてのまとめ
ラグビーワールドカップ(W杯)2023年フランス大会で、日本代表チームの主将は姫野和樹選手(フランカーFL)、副将は流大(スクラムハーフSH)が務めます。
ベスト8に躍進した2019年の日本開催ワールドカップを超えられるか、厳しい闘いが予想されます。
ラグビーワールドカップ(W杯)2023年フランス大会 日本代表試合日程【プール戦(プールD)】日本時間で記載 日本の世界ランキングは10位
日付 | 試合開始時間 | 対戦国 | 開催都市 |
9/10(日) | 20:00 | チリ | トゥールーズ |
9/18(月祝) | 4:00 | イングランド | ニース |
9/29(金) | 4:00 | サモア | トゥールーズ |
10/8(日) | 20:00 | アルゼンチン | ナント |
初戦のチリ(世界ランキング22位)は、ワールドカップ初出場ですが、近年急激に力をつけ、アメリカ大陸予選で出場常連国を破っています。
初戦のチリ戦に日本が勝利して、日本代表チームの勢いに火がつくことを祈ります。
2戦目のイングランド(世界ランキング6位)は、言わずと知れた誇り高きラグビーの母国です。
ワールドカップには10大会連続で10度目の出場となり、2003年オーストラリア大会で優勝しています。
2019年日本大会では、南アフリカに敗れ準優勝となりました。
サモア(世界ランキング12位)はワールドカップに9大会連続9度目の出場しており、最高成績は1991年と1995年のベスト8ですが、今年7月のテストマッチで日本はサモアに逆転負けを喫しました。
アルゼンチン(世界ランキング8位)は、ワールドカップには10大会連続で10度目の出場で、過去に2回4強入りを果たしたことのある強豪国です。
垣永真之介選手は、『ヒガシの3番』から『早稲田の3番』となり、数々のケガや苦難を経て今回、日本代表に選ばれました。
垣永真之介選手が『ジャパンの3番』と呼ばれるような目覚ましい活躍と雄叫びに日本の期待が高まります。
ぜひ、みんなでラグビーワールドカップと垣永真之介選手を一緒に応援しましょう!
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