ラクダと言えば、広大な砂漠を夕日を背にゆったり歩くイメージではないでしょうか?
大地を爆走するラクダや大河で群れを成して泳ぐラクダが存在することはあまり知られていません。
ラクダを愛してやまない武市萌美さんは、ラクダレースやラクダアートにチャレンジし、技を極めてきました。
今回、出演3回目の世界ふしぎ発見!では、ミステリーハンターとして「幻の泳ぐラクダ」を探しにインドを旅します。
そして、ついに7年前から抱き続けたラクダと泳ぐ夢を実現します。
武市萌美さんのラクダとの出会いから現在までの様々な挑戦について解説します。
武市萌美さんのミステリーハンターとしての軌跡
武市萌美(たけいち めぐみ)さんは、1987年生まれ、滋賀県長浜市の出身です。
6年間美容師として働いた経験があります。
武市萌美さんがミステリーハンターとして世界ふしぎ発見!に出演するのは今回で3回目です。
第1回目(2013年12月14日放送)は、ミステリーハンターに選ばれた3人のうちのひとりとして「ラクダの神秘を探れ‼フリーター インドへ行く」という企画で、武市萌美さんはラクダアートに挑戦しました。
その後は毎年、自費でインドのラジャスタン州ビカネールに渡り、ラクダアート選手権に参加するようになります。
第2回目(2018年3月3日放送)は、「目指せ!世界チャンピオン インド ラクダアート選手権」で、武市萌美さんは準優勝しました。
そして2019年「ラクダアート選手権」で優勝し、武市萌美さんは世界女王になっています。
今回、第3回目(2023年9月9日)の放送は、「インド幻の泳ぐラクダ大捜索スペシャル」で、武市萌美さんがラクダの大群と大河を泳ぐ衝撃的なシーンが映像に映し出されています。
武市萌美さんの世界ふしぎ発見!とは?
【偶然のラクダとの出会い】
武市萌美さんが中学生のとき、技術の授業で「インターネット検索」が課題に出されました。
武市萌美さんがたまたま「ラクダ」と入力したことがラクダとの出会いでした。
その中でも「ラクダレース」の動画は衝撃的で、爆走するラクダをいつか生で見てみたい!と思うようになるのです。
【衝撃的なラクダレース】
武市萌美さんが美容師になって5年経った頃、本屋で「サハラ横断」という本を見つけます。
武市萌美さんは本との出会いに運命を感じ、お店を辞めてオーストラリアのラクダレースに向かうのです。
オーストラリアには「ラクダのレジェンド」と呼ばれるラクダ界のスーパースターがいました。
そのノエルさんという男性がラクダレースを始めたのだそうです。
武市萌美さんはノエルさんが経営していた農場に住み込みながらラクダのお世話をしたり、仕事のお手伝いをしたりして過ごした時期もありました。
また、ラクダに会いにアラブ首長国連邦、インド、オーストラリアなどの国々を旅して周りました。
初めてラクダレースに出場した武市萌美さんは、
楽しかった。ただひたすらに楽しかった。
ラクダの揺れに合わせスピードに乗って、名前を呼ぶたびに加速していくレッグス。
こんな爽快感はあるやろうか。
ラクダと一体になれた気がして本当に幸せ。
終わった後燃え尽きて ぼや〜〜んとなった。
と感想を語っています。
【知られざるラクダ祭り】
ラクダ祭りで有名なビカネールは、インドのラジャスタン州北西部に位置する街で、ピンクシティの名で知られるジャイプールから約330km、バスで5~6時間の距離にあります。
デリーからは寝台列車で一日かかります。
1日目の砂漠祭りは、ラクダレース、レスリング、水瓶割り、音楽ライブ、徒競走、バイクパフォーマンスなどで盛り上がります。
2日目の市街地祭りでは、ミス&ミスターコンテスト、デコレーションラクダコンテスト、ラクダの調教、そして、毛刈り大会が行われます。
武市萌美さんはラクダ祭りで、ラクダの身体全体に織物のように繊細で美しい模様が刈り込まれたラクダアートを見て、一目で魅了されたのだそうです。
【魅惑のラクダアート】
ラクダアートは、インド西部のラジャスタン州ビカネールで100年以上の歴史を持つ伝統芸術で、ラクダの毛をハサミで刈り込んで細密模様を描いていきます。
ビカネールで開催されるラクダ祭りでは、ラクダアート選手権が開かれ、ラクダの身体に施した模様の美しさを競います。
ラクダアートはまず、毛並みの美しいラクダ探しから始まります。
ラクダをファームに連れて帰り、ラクダと仲良くなるためにエサをあげたり水を飲ませたりして、根気強くスキンシップをはかります。
ラクダに心をひらいてもらえるよう一緒に暮らしながら信頼関係を築き、ラクダと人とで共にアートを作り上げていく素晴らしい世界なのです。
武市萌美さんは2018年にラクダ祭りの毛刈り部門で準優勝し、翌年2019年には念願の優勝を果たしました!
実は!武市萌美さんが
ミステリーハンターを務めるのは
今回で3度目💫
前回はラクダアート選手権への出場に
密着🎨✨その時の様子がこちら📸
ハサミで少しずつ毛を刈り
完成させるのですが…🐪✂︎
元美容師と言えど。ほんますごいな😳 pic.twitter.com/mJJa5PbwlS
— 世界ふしぎ発見! (@fushigi_hakkenP) September 3, 2023
インドのラクダアーティストは男性しかいないため、日本人女性である武市萌美さんがラクダアートに情熱を注ぐ姿に驚愕しながらも、武市萌美さんの熟達した技術がインドの人々の尊敬を集め、多くのインド人が武市萌美さんのファンになるのだそうです。
2018年には京都で「ラクダアート五感展」を開き、これまでの毛刈り作品と旅の写真を披露しました。
武市萌美さんが見た幻の泳ぐラクダとは?
BBC NEWS 「The rare Indian swimming camels under threat」2021年9月11日
インドのグジャラート州カッチ湿原は塩性湿地で、世界有数の塩砂漠地帯です。
夏のモンスーンの時期には、海抜15mの平坦な泥地が海水で覆われますが、この海水が引けると塩分が残ります。
この塩を集めるために、製塩工場が干満の流れを止めてしまったことが原因で、湿地帯に生息する植物が育たなくなってしまったのです。
そのために、ラクダを飼育する人々は、ラクダを放牧するために15~20km先まで泳がせて連れて行かなければならず、製塩工場の電線で感電死するラクダもたくさんいるのだそうです。
ラクダは塩性化した地域の河川の水など、塩分濃度が非常に高い水でも飲むことができますが、食べるものがなくては生き延びられません。
カッチ湿原に暮らす、珍しい泳ぐラクダは、製塩工場から生活環境を脅かされ、絶滅の危機に瀕しているのだそうです。
武市萌美さんが初めて泳ぐラクダの存在を知ったのは7年前で、インドの友人のSNSに泳ぐラクダの写真が掲載されていたのを見て、衝撃を受けたのだそうです。
しかし実際は、インド人の友人もどこかのメディアから転載してSNSにアップしていたため、写真の出どころは7年間不明なままでした。
泳ぐラクダの存在は、世界的にも、インドですら知られていなかったのです。
そして今回、武市萌美さんは、世界ふしぎ発見!で「幻の泳ぐラクダ」を追跡調査するミステリーハンターに選ばれました。
番組案内には
数年前、インドで衝撃的な一枚の写真が撮影された。
そこに写っていたのは水の中を進むヒトコブラクダの大群。
以来、「幻の泳ぐラクダ」と噂されるも、実際に見た者はほとんどおらず、その実像は多くの謎に包まれた奇跡の光景だった。
その謎に迫ると、人類とラクダの意外な歴史が見えてきた!
と説明があり、ついに正体が解き明かされた「幻の泳ぐラクダ」に期待が高まります。
世界ふしぎ発見!の「幻の泳ぐラクダ」は、BBC NEWSで紹介されたカッチ湿原のラクダなのでしょうか?
いずれにしても、
泳ぐラクダが見たい!
ラクダと一緒に泳ぎたい!
という、7年越しの武市萌美さんの夢が実現したようです。
水の上に顔とコブだけ出して泳ぐラクダにうっとりしながら、一緒に泳ぐ武市萌美さんの勇ましい姿が見られるのが楽しみです。
武市萌美さんについてまとめ
武市萌美さんはこれまで、学術的にラクダを調査したことがほとんどなく、ただひたすら丁寧にお世話をしながら信頼関係を築き、目の前のラクダを愛してきたそうです。
ところが今回「泳ぐラクダの謎」を解明した、ラクダの遺伝学研究者であるパメラ・バーガー先生とお話した武市萌美さんは、
ラクダの研究もめっちゃおもしろい!
ラクダの生態や進化、人との歴史をもっと知りたい!
と思うようになり、
ラクダライフの新しい扉が開きました!(笑)
と楽しそうに語っています。
武市萌美さんは4年前から自家製ラクダ乳石鹸を作り、販売するようになりました。
ラクダ乳石鹸の成分は、ラクダ乳と厳選したオリーブオイル、ココナッツオイル、パームオイルとエッセンシャルオイルのみで、余計なものは一切含まれない、安心安全な、MADE IN JAPANの石鹸なのだそうです。
赤ちゃんや超敏感肌の方には、エッセンシャルオイル抜きの無香料なものもあるそうです。
寒暖差の激しい環境下で生きるラクダの乳は栄養満点で、ビタミンやタンパク質も多く含まれています。
最近の研究では、ラクダの乳が糖尿病治療に役立つとも言われています。
貴重な乳!
そして乳アレルギーの元となる物質がラクダの乳には入っていませんので、乳アレルギーの方にも使って頂けます!
更なる武市萌美さんのチャレンジと進化が楽しみですね。
ぜひみんなで応援していきましょう!
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